【「掛け軸総本家」の夏季休業日とお届け予定につきまして 】
この度はご来店を賜りまして誠にありがとうございます。
●弊社のお盆の休業日は 8月10日(土)〜8月18日(日) となります。
※ご注文はホ−ムページやFAX・はがきなどで年中無休で受け賜ります。
●お休み前後のお届け予定日について
◎ 【 即配掛け軸 】(営業日午前中までのご注文は即日出荷)は「 8/8日(木)午前中迄 」受け賜ります。
◎ 【「S-」】から始まる商品番号の掛け軸は【 例:商品番号 S-MD4-012 】は「 8月1日(木)午前中迄 」の
ご注文は 8月11日頃のお届け予定でございます。( 8/1午後から8/18迄のご注文は8/28頃のお届け予定 )
◎【「K-」「N-」「G-」】の商品番号は「 8月7日(水)午前中迄 」のご注文で8/11頃のお届け予定です。(仏壇用除く)
( 8/7午後から8/18までのご注文は8/22〜24のお届け予定 )
※ 営業日は掛け軸総本家のホ−ムページ下部に明記してございますのでご参照くださいませ。
◎ 上記日程以降のご注文やお問い合わせは年明け8/18以降となりますので何卒ご了承くださいませ。
掛け軸の箱の違い
掛け軸を保管しておくために欠かせないのが箱です。
箱なんてどれも一緒、と思っているのならそれは大きな間違いです。どんな素材によって作られているかによって保管力に大きな差が生まれますし、場合によっては中の掛け軸に大きなダメージを与えてしまうものもあります。 保存するうえで重大な問題になるのが水分、いわゆる湿気です。日本のような高温多湿の環境では、掛け軸を長期間保管しておくと湿気によるダメージが深刻な問題になってしまいます。湿気によって発生したカビは紙や布地を汚してしまいますし、退職や劣化の原因にもなります。なるべく湿気を防いだ方が良いのですが湿気が無さすぎても紙は劣化してしまいますから、余分な湿気のみを防いで適度に湿度を保ってくれるような素材が掛け軸用の箱として理想的な素材ということになります。
耐火性と調質性に優れ、質感にも優れた素材が桐です。桐で作られた桐箱は掛け軸用の箱としては最も多く用いられるものであり、高級感もある定番の品です。
桐の耐火性は古来より知られており、高価な着物を保管するタンスは万一の家事でも燃え残るように桐製のものが好まれていました。耐火性の高い金庫には、今でも防火用素材として桐が使用されているほど耐火性には定評のある素材です。
桐箱は耐火性に優れているだけではなく、調湿性にも優れています。木材は加工された後も水分を吸収したり放出したりして湿度を調整する調湿効果を発揮しますが、桐箱は特に調質性に優れているので内部に不要な湿気が侵入するのをシャットアウトするだけでなく必要な湿気は適度に保護してくれます。同じ木材でもヒノキ等は油分が多く、調質効果はあまり高くありません。掛け軸にとって理想的な環境を確保するには、桐箱が一番オススメです。 水分に耐性があるため腐食に強く長年使用しても痛みが少ないのも桐の特徴です。良質な素材で作られた質の高い桐箱なら100年以上も長持ちします。
桐箱の優れている点としてもう一つ挙げられるのが防虫効果です。桐にはそれ自体に虫を寄せ付けない防虫効果があり、桐箱に入れておけば大切な掛け軸が虫に食われてしまうのを防ぐことができます。桐箱と防虫剤を併用しておけば虫対策は万全です。
安価な箱として紙製のものもありますが、紙は火にも水にも弱く衝撃でつぶれたりする可能性があるので保護力はあまり期待できません。短期間の一時的な保管方法としては手軽で便利ですが、何十年長期間の保管にはお勧めできません。
一つ注意しておきたいのが箱の大きさです。掛け軸にピッタリ合った大きさの桐箱に収めておかないと、内部でがたついて破損の原因になってしまいます。多少のサイズ違いでも収納に問題はありませんが、あまり使いまわすようなものでもありませんからピッタリ合ったサイズのものを用意して安全に保管してください。
高価な掛け軸にはふさわしい質の箱を用意しましょう。高級品を収めるならふさわしい高級な箱が必要不可欠ですが、桐箱は質感もよく高級品としても知られていますから新しく作成するのであれば桐箱以外の選択肢はないといっても過言ではありません。
骨董的価値を持つクラスの美術品になれば、箱は単なる入れ物ではなく由来や歴史を証明する美術品の一部として重要な役割を持ちます。著名な人物による箱書きがあれば価値は一層高まりますから、機会があれば一筆したためてもらいましょう。